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志多伯獅子加那志13年忌豊年祭

2024年05月28日

Posted by 志多伯 at 22:41│Comments(0)志多伯親雲上
志多伯豊年祭は9月17日(火)、18日(水)の両日行われる。

初日の17日は、14時頃、芸装に扮した地域住民が獅子加那志(しーしがなし)を祀る獅子屋(野呂殿内)に集まり、住民総出で獅子加那志をお迎えする。
からくり仕掛けの旗頭2機を先頭に、大行列『道ズネー』をしながら、拝所や御嶽、4門中と8箇所を巡り豊年祭会場の馬場を目指す。

この道ズネーこそ、どの地域も舞台は土日にしようとも、コロナ禍で集まることが制限されながらも、継続してきた『拝み』の時間である。
豊年祭のメインは、実はこの道ズネーだ。魚介類や豚や鳥肉をお供えし、ムラの五穀豊穣や安寧を祈願する。親御さんに抱かれる子どもから、お年寄りまで皆が獅子加那志の登場を今か今かと待つ。御姿が見えたら自然と手を合わせている。
その光景が、戦前から行われ、そして戦災で失った獅子加那志を1946(昭和21)年に復興した志多伯住民の想いであり、その獅子加那志が現在に至る。
獅子頭の素材であるデイゴの木を終戦後、焼け野原から探したが製作中に、木に爆弾の破片が突き刺さっており2度、木を取り替えたらしい。そして最後に探し出したデイゴの木は、集団自決のあった壕の横に生えていた木で、戦死者の髪の毛や腕時計が下がっていたという。
二度と悲惨な戦争を起こさないでほしいと、不戦の願いと、いくさ場からの再興の気持ちが強く込められている獅子加那志だ。

前回の7年忌豊年祭のあと、豚コレラ、首里城焼失、コロナ、さらには大規模火災や震災などさまざまことが起き自然共生のあり方や防災、地域間の連携、SDGsなどが唱えられ改めて人とひとの繋がりの大切さを学ばせてもらった。また起きうる自然災害に備え、地域コミュニティの強化は必須だと考える。

志多伯地域も豊年祭を通して、先達の想いを継承し、地域住民がふれあう機会をつくっていく。

 祝いある獅子ぬ 立ち出づる姿
    舞い遊ぶ嬉しゃ 踊る嬉しゃ
      (詠人不明・志多伯臼太鼓座引き歌より)
志多伯獅子加那志13年忌豊年祭
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